山和証券

# マネーコンシャスなくらし。

「マネーコンシャス」なくらし。 第2回

子育て、家計破綻の経験から導き出した "お金に働いてもらう" 考え方

キリオフィス代表(フリーランサーマネージメント事務所)
CFPファイナンシャルプランナー

藤川里絵さん

青山学院大学経済学部卒業
株式投資を得意とし、初心者のための講座を定期的に行う。とくに女性に人気で受講者数は100名近くにおよび、毎回キャンセル待ちがでるほど。その他、投資信託、FX、不動産投資、すべてを実践し、実体験を交えた講座が好評。

"就職経験もなく、数字オンチで特別なスキルもない主婦でした" とご自身について語る藤川さん。家計破綻の経験をキッカケにはじめた投資によって180度生活が変わり、現在の職業は投資関係の書籍の出版、ビジネス誌の連載執筆。さらに、講師として数多くのビギナー向けの投資セミナーで講演しており、なかでも日本最大級のファイナンシャル教育機関「ファイナンシャルアカデミー」の「株式投資スクール」はキャンセル待ちが出るほどの人気講義となり、ますます女性投資家として活躍の幅を広げています。リーマンショックで元夫の会社が傾き新築マンションを手放すことになり、子育てをしながら何ができるか必死に考えてたどり着いたのが "お金に働いてもらう" という考え方だったという藤川さんの「マネーコンシャス」な暮らしに迫ります。

投資デビューは約10年前に始めた「投資信託」でした

「"お金の不安"は、これまでも、常に自分の中にあったんです。」と藤川さん。

彼女がはじめて投資をしようと思ったキッカケは一冊の本だったそう。
「当時、新築で購入したマンションのローンを35年で組んでいました。

この先ずっと70歳まで月々返していけるのだろうかと常に不安でいっぱいでした。
同時に、何かアクションを起こさなくては、とも漠然と思っていました。

そんなときに、出会ったのが、勝間和代さんのベストセラー『お金は銀行に預けるな』という本でした。
この本を読んで、初めて、「自分のお金は自分で考えて上手に使わなければいけないのだ」と知りました。

そこで、特定口座(※1)を利用して、まずはインデックス型の投資信託で積立投資をはじめてみました。
積立投資を始めてから約10年。今の資産合計額は、積立金額の約2倍になっていると思います。

その後、NISA(※2)がはじまってからは、さらにNISA口座も利用し、同じインデックスファンドで積立投資をしています。
今ではiDeCo(※3)も活用しています。
今では保有資産にゆとりができました。

そして「万が一仕事がなくなっても、しばらくは生活できる!」という、心のゆとりも得ることができました。

※1:上場株式などの取引について、証券会社などが投資家に代わって1年間の売買損益を計算する口座のこと。特定口座には、「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」があり、口座開設の際に選択することができる。
※2:「少額投資非課税制度」の愛称。金融機関に開設したNISA口座を通じて公募株式投資信託などを購入すると、売買益等が非課税となる。
※3:「個人型確定拠出年金」の愛称。加入者が拠出した掛金で、自ら運用を行い、その運用の成果に基づいて60歳以降に受け取ることができる、いわば自分年金の制度のこと。税金の優遇がある。

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たどり着いた "お金に働いてもらう=投資"という選択肢

その後、株式など他の金融商品へ積極的に投資をするようになった理由は?

「投資をはじめて自分の資産が目に見えて増えていくのがわかってくると楽しくなってきて、もっと勉強しようと思いはじめ、2人目の子を妊娠中にFP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取りました。FPとして働きながら、株式など他の金融商品も少しずつ興味を持ちはじめていた頃、リーマンショック(※)が起きて、元夫の会社が大きく傾き給料がほとんど出なくなったんです。日々の生活のため、泣く泣く新築マンションを手放し、そのお金で何とかやりくりしていく中で、どうにか子育てをしながらでも収入を増やす方法はないかと考えた末、たどり着いたのは"お金に働いてもらう=投資"という選択肢でした」
以来、さまざまな投資を行っている藤川さん。

「そうですね。これまで、株式、FX取引、月3,000円の純金積立など、さまざまな投資をしてきました。今では、仮想通貨も保有しています。これは投資というよりも、将来のキャッシュレス化に備えてはじめたものです。今となっては、家計破綻の経験が実は私にとって大きなチャンスだったと言えます。これがなかったら今の私はいませんから」

実際にこれらの投資のうち、積立投資では評価益を出しているほか、はじめてから8年ほどになる個別株投資でも、年間では一度も損失が出たことがないと語る。
また、投資をはじめたことでお金の使い方が変わり、好奇心も旺盛になったという。

「以前は "お金は使うとなくなってしまうもの" と思っていたので、お金は使うためにあるものなのに、使えない、というストレスがありました。
でも、投資をはじめてからは、お金を使ってお金を増やせるようになり、お金を使うことが怖くなくなりました。

以前は全く気にもならなかったんですが、株式投資をはじめてからは、街中での行列が自然と目に入るようになりました。これは何の行列?何が流行っているのだろう?と。
さらに、株式に興味を持つようになると、世の中の様々なトレンドにも自然と敏感になります。たとえば、カフェでお茶をしているときもお客さんがいっぱいのお店だったら、「どこが経営しているんだろう?上場しているのかな?」と調べたり、コンビニエンスストアで陳列されている商品を観察したり(笑)。
とにかく身の回りに投資のヒントは沢山あるので楽しいですよ」

※米国の証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻(2008年)をきっかけに世界中に広まった金融危機。

母・経営者・投資家として多忙な毎日を送る 藤川さんの生活スタイル

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未来を想像するのって、楽しいですよね

さまざまな環境にいる女性たち、これから投資をはじめてみようと思っている女性たちへ伝えたいこととは?

私の経験から言えば、育児中は社会との接点が少なくなり、「社会から取り残されてしまったなぁ」と感じることが少なくありませんでした。でも投資をはじめてからは、そんなこともなくなりました。たとえば、株価に影響するようなものを、意識して探しながら暮らすようになったので、以前のように、ただ漠然とニュースを流していることはなくなりました。

また、日々の買い物でスーパーに行けば、売れ筋商品はチェックできますし、さらには、子育て用品でも、「いま、何が流行っているんだろう?」とか「この先これがヒットしそうだな」とか、そんな風に自分で考えられるようになったら、しめたもの! このように、自分の周りを見渡せば、楽しいこと、ワクワクすることが沢山あります。自分の目で見つけて、自分の頭で考えて、投資のヒントをつかむ。このように、情報キャッチのアンテナを高く掲げれば、投資は一生続けることも可能です。

投資によって心の躍動感を感じつつ、充実した日々を送ることも夢ではありません。未来を想像するのって、楽しいですよね。しかも、半歩でも先が見えると、自分の備えにもなりますから、怖くなくなります。そんなことをこれからも多くの女性たちに伝えていきたいですね」

インデックスファンドとは
インデックスファンドとは 特定の市場全体の値動きを示す指数(インデックス)に連動する運用成果を目指す投資信託です。
野村インデックスファンド 愛称:Funds-i(ファンズアイ)
野村インデックスファンド 愛称:Funds-i(ファンズアイ)とは、野村アセットマネジメントが設定・運用を行うインデックスファンドシリーズの愛称です。
商号:野村アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第373号
金融商品取引業の種別:投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業
加入協会:一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会