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    【第2話 久野茉莉編】

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ライフステージ別 資産づくりについて考えるショートストーリー
【第2話 久野茉莉編】

三条家の三姉妹、すみれ(38歳)、茉莉(まり)(35歳)、萌花(もえか)(26歳)が、ある出来事をきっかけに、将来のライフプランや、お金との付き合い方を考えるショートストーリー。第2話は、次女の茉莉が、ママ友から“月1万円からでも始められる資産づくり”を学んでいきます。

あらすじ


三条家の三姉妹、すみれ・茉莉(まり)・萌花(もえか)の父が家で転倒して骨折した。年々老いていく両親を見て、今後の人生を真剣に考えるようになった3人。

次女の茉莉は子供がひとりいる兼業主婦。いままでは近所に住む母に子供の面倒を見てもらい、安心して働きに出ていた。そんな母から父の世話もあるので、これまでのように孫を預かるのは難しい、と伝えられる。突然のことだった。仕事を辞めて子育てに専念するという考えも頭をよぎった。しかし、働かないと、マンションのローン返済も、子供の教育資金も足りなくなるかもしれないと頭を抱えてしまう。ある日、茉莉はママ友である容子とばったり出会う......。



登場人物プロフィール


●久野茉莉(ひさの・まり/食品メーカー営業事務(契約社員)/三条家の次女/35歳)

都立高校から女子短大に進学。新卒で製紙会社に一般事務として入社。

29歳で結婚し、その後も仕事は続けていたが、33歳で妊娠を機に退社。

機械製造業・営業職の夫・直樹(なおき・37歳)と息子・遥人(はると・1歳)とともに、実家近くの鷺宮(東京・中野区)の分譲マンションに住んでいる。

マンションのローン返済や子育て資金のため、現在は、週4日食品メーカーの営業事務(契約社員)として働いている。

将来は正社員になりたいという上昇志向もある。仕事の合間、母に子供の面倒を見てもらおうと実家近くに新居を買うなど、ちゃっかりした面もある。

明るく社交的な性格。節約を心がけているが、つい油断をし、月1回自分へのご褒美としてデパートで化粧品などを買ってしまう癖がある。



●容子(ようこ/茉莉のママ友/37歳)

健康食品会社に勤める夫と、鷺宮にある社宅で暮らす。

ひとり息子の蒼介(そうすけ・1歳)がいる。大らかでのんびりとした性格の専業主婦。

贅沢な暮らしには興味がなく、つつましく生活している。茉莉とは中野区が主催する母親学級で知りあう。

蒼介が幼稚園に上がったら、近所で短時間のパートをはじめるつもり。



●和枝(かずえ/茉莉の母/専業主婦/65歳)

おっとりとした性格。子供たちと孫に優しい母親。孫をとても可愛がっている「ばぁば(愛称)」。

大学卒業後、すぐに夫と結婚。外で働いた経験がなく専業主婦としてしっかり家を守ってきた。








「軽度の骨折だってお医者さんは説明してくれたけど、もう歳だからリハビリに時間がかかるって言われてね。これから遥人の面倒は見れなくなると思うの」

父が足のすねを骨折したと連絡が来て、私は母と二人で病院のロビーにいる。

案外元気そうな父を見てほっとしたのもつかの間、母から大事な話があると呼び出されたのだ。今日は仕事が休みだったため、1歳になったばかりの息子・遥人をつれ、病院に駆け付けた。すみれ姉さんも来ていたので、いまは遥人を見てもらっている。

「......うちのことは大丈夫だから、お父さんのそばにいてあげて」

不安は尽きなかったが、憔悴しきった母を見ていたら、それしか言えなかった――。



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「認可外保育園の保育料が思ってたより高いの」

遥人を寝かしつけた後、夫である直樹に今後のことを相談している。

母に遥人のことを頼めなくなると保育園を探すしかない。病院の帰りに遥人を連れ区役所に立ち寄って相談したが、予想通り認可の保育園には空きがなく、認可外保育園を勧められた。

保育料は高額であったが、払えない金額ではない。でも、遥人の将来に備えての貯金が、いままでのペースでできなくなることが痛かった。

「そう焦らなくてもいいんじゃないか。まだ先のことだし、どうにかなるだろう」

「でも、遥人にやりたいことができたときに、サポートできるぐらいのお金は用意しておきたいよ」

将来遥人がどんな夢を持つか分からないが、実現する手助けをしたい――。

そう考え、これまでは順調に貯金ができていた。

「だけど、いままでお義母さんに甘えすぎてたと思う。やっぱり自分たちの子供なんだから、これからは出来る範囲でやっていくしかない。俺ももっと育児に協力するからさ」

「それは、そうなんだけど......」

「二人の小遣いも見直してみるか? 俺も同僚と飲みに行く回数減らすし、茉莉も毎月買ってる高い化粧品を減らしてみたらどうかな?」

「え......それは」

「遥人のためだ。できるところからコツコツやっていこう」

「う、うん......」

直樹に痛いところを突かれてしまった。仕事を再開して自分の収入ができたことで油断をし、デパートに行くとつい化粧品を買ってしまうのだ。洗面台には、買ったものの使っていない化粧品がいくつもある。





私は短大を出たあと、製紙会社に一般事務として就職した。

居心地がよく、なんとなく続けていた仕事。

29歳で直樹と結婚し、当時は子供ができたら退職しようと考えていた。その後、33歳で遥人を授かったのを機に退職した。

仕事を離れて、時間ができたので、出産までの間、子供の教育についてゆっくりと考えることができた。生まれてくる子供にとって、できる限り環境を整えてあげたい。そのためのお金を準備しよう、と思った。

そして遥人を無事に出産。

ところがその後、私にも心境の変化があった。社会人として長く働いてきたせいか、家庭に入ってから一抹の寂しさを感じてしまったのだ。

遥人も大切であったが、一方で孤独感もある。私もできればもう一度、社会の一員として働きたい。

そこで子育てと仕事を両立したいと母に相談したら、保育園に預けるなら、育児に協力しようと言ってくれたのだった。その提案はとてもありがたく、素直に母に頼ることにした。

ただ、今日の疲れ切った母の様子を見て、胸が痛んだ。

母はもう65歳だ。"孫疲れ"という言葉があるように、私は甘えすぎていたのかもしれない――。





一週間後。

あれから遥人を連れて、たくさんの認可外保育園を見学していった。

1歳の子供を連れての見学は思った以上に大変で、疲れもだいぶたまってきている。

心配した夫は、「育児休暇を取ったらどうだ?」と勧めてくれたが、いまの会社で働き始めて一年未満の私は、まだ育児休暇が取れない。

現在は有給休暇を使っていて、いまも遥人と一緒に見学をしてきたその帰り道である。

目星をつけた保育園があったが、保育時間の延長料金をいれると、一か月約6万円もかかってしまう。

私の手取りは毎月約14万円。そこから保育料を引くと8万円ほどしか残らない。これまでは、夫の給与との合計額から、毎月約9万円貯金できていたが、許可外保育園に入園すると、2万円ちょっとしか貯めることができなくなってしまう。

「いっそのこと仕事をやめて、遥人が小学校に入ってから、また探したほうがいいんじゃないか? 苦労して2万円を貯めるより、幼い遥人と一緒にいたほうがいいだろう?」

"お金より家族との思い出"。夫がそう言っていたのを思い出す。

私もいまの遥人との時間を大切にしたいので、その提案に心が揺れてしまったが、それでは遅いと思う。

遥人にはいろいろなことを経験させたいし、興味を持ったことには挑戦させてあげたい。

さらに、私も現在の会社でキャリアアップ試験を受け、ゆくゆくは正社員になりたいという願望があるのだ。





「あれ? 茉莉さんじゃないの!」

そんなことを考えながら歩いていると、後ろから声をかけられた。振り向くと、ママ友の容子さんがベビーカーに蒼介君をのせ、笑いながら手を振っていた。



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「お父さん、大変だったのねぇ」

容子さんたちと近所のカフェに入った。

ここは小さい子供と一緒でも入りやすく、いつもにぎわっている。

容子さんの隣に座った蒼介くんは大人しくりんごジュースを飲んでいる。今日もいい子だ。

容子さんとは出産前に区で主催した母親学級で知り合った。出産前はお互い不安で、育児について情報を共有しあっていたが、私が働きだしてからは、あまり会うこともなくなっていた。

彼女に久しぶりに会って気が緩んだのか、いままでの経緯を愚痴も含めて打ち明けてしまった。





「そんなに焦ることないんじゃない? 小学校入ってからでも、いい仕事見つかると思うけど」

「子供が将来の夢を見つけたら応援してあげたいの。でも将来何になりたいかって、いろんなことにチャレンジしてみないと、分からないこともあるじゃない? 遥人の将来の選択肢を増やしてあげるためにも、お金をできるだけ準備しておきたいの」
 
そこまで一気に話したらため息が出た。





容子さんは大らかな人だ。蒼介くんの将来のことも「成長したら、自分でどうにかするでしょ」と、のんびりした性格のようだ。一方で、お金については、自分へのご褒美と言って、化粧品にお金を使ってしまう私とは違って、堅実そうなイメージだった。





「最近私ね、茉莉さんの言ってることも分かるようになってきたの」

「え?」

「蒼介が将来、夢を持つようになったら、お金の面はしっかりサポートしてあげたいなって。部活とか勉強とか、夢中になるものがあるかもしれないし、もし中学も私立に行きたいって言いだしたら、行かせてあげたい」

驚いた。たしか容子さんの旦那さんは、うちと同じサラリーマンのはず。私立の学費はどうやって捻出するのだろう。

「もしかして、もう働きだした?」

「ううん、まだ。でも、この子が幼稚園に行ったら短時間のパートをするつもりだし、小学校に入ったら、派遣の仕事を探そうと思って。時給が高い仕事を選んでコツコツ貯めたらいけるかなって考えてるんだ」

無駄使いをしない彼女なら、貯まるかもしれない......。

「意外だなぁ......なんで考えが変わったの?」

「うーん......心に少しだけ余裕が出てきたからかなあ。これまでは、どう準備をしていけばいいかわからなかったから、なんとなく貯金だけはしてきたんだけど...」

そう微笑む容子さんの顔は、なぜか輝いていた。先ほど偶然会ったときも思ったが、以前と印象が違うような気がする。

「私なりに調べてみて、いつ・どのくらいお金があれば安心か、見通しを立ててみたの」

「見通しって、さっき話してた派遣の仕事のこと?」

「それもあるけど、実は私ね、投資信託に投資を始めてみたの」

「投資信託に投資⁈ 容子さんが! 投資ってまとまったお金が必要なんでしょ?」

「私もそのイメージだったんだけど、少額からできるみたい。まずは毎月1万円ずつ積立投資することにしたの」
彼女の説明によると投資の主な運用先は、株式・債券・リートと呼ばれる不動産投資信託の3つらしい。しかも運用はすべてプロに任せられるそうだ。

毎月1万円ずつなら、私がよく衝動買いしてる化粧品の額と同じくらいだ。買っても結局使わずに洗面台に並べてしまうだけなら、遥人の将来のために投資をする方が合理的な気がする。





「慎重な容子さんが投資してるなら、私も始めてみようかしら」

「でも、あくまで運用だから、上がったり下がったり値動きがあるのを忘れないでね」





―半年後―



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「ママ―!」

遥人が駆け寄って抱き着いてきた。

私はいま、仕事を終え、保育園に遥人を迎えに来ている。認可外なので、保育料は高いが、英語や体操など、教育カリキュラムがしっかりしているし、遥人も毎日保育園での生活を楽しんでいるようだ。いまではこの保育園に決めて良かったと、胸をはって言えるようになった。

仕事も週5日に増やし、ますますやりがいを感じている。

投資信託も始めてみた。その際に、教育費など、将来必要になるお金を見積もって、ざっくりと時期や金額を考えられたと思う。

「いつも元気ですね!」

振り返ると、保育士さんが笑顔で立っていた。

「気持ちにゆとりができたから......ですかね!」

週末に約束している容子さん家族とのホームパーティーが楽しみで仕方ない。私は遥人の手を取り、家へと向かった。





いかがでしたでしょうか? 茉莉が容子からアドバイスを受けた、月1万円からでも始められる投資信託の説明については、お金のキホン③で紹介しています。ぜひ読んでみてください。

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